福島の採用に関する情報をお届け

採用コラム

リスキリングとは?注目の理由や
導入のメリット・デメリットを解説!

時代の流れが早く次々と新たな技術が生まれ進歩していく現代において、ビジネスの世界では「リスキリング」が注目されています。本記事では、リスキリングの概要や注目の背景、メリット・デメリットなどを解説します。

目 次​

1.はじめに

2.リスキリングとは?

3.注目されている理由

4.リスキリングのメリット3選

5.リスキリングのデメリット3選

6.実施時の4つのポイント

7.まとめ

1.はじめに

時代の流れが激しい現代では技術の進歩も著しく、新たな技術が次々と生まれています。特にITやAIの発達には目を見張るものがあり、事業に取り入れて革新的な事業を生み出す、効率化による業務改善を図る、など導入に成功している企業もあります。しかし、時代の流れに追いつくことが難しいと悩む企業はまだまだたくさんあります。そこで注目されているのが「リスキリング」で、海外ではすでに進んでいる取り組みではありますが、日本においても徐々に広がりをみせています。今回は、リスキリングの概要や注目の理由、メリット・デメリットなどについて詳しくお話します。

2.リスキリングとは?

リスキリングとは、業務において必要なスキルや知識を習得することを指します。新たな職業に就くため、また、今の職業を継続する場合でも技術の発展やビジネスモデルの変化に適応するための学習を行う取り組みを行うことで、労働移動や生産性アップの体制を整えます。「リカレント教育」や「生涯学習」も社会人の学習・学びという意味で使われていますが、リスキリングとは以下の点がそれぞれ異なります。

 

<リカレント教育>

企業主体で戦略的に実施して仕事と学習を両立しながら行うリスキリングに対し、リカレント教育は個人が必要なタイミングで一度職を離れ、教育機関で学び直しをする。

 

<生涯学習>

豊かな人生のために社会教育や文化的活動、スポーツ活動、ボランティア活動、趣味など様々な場や機会において得るあらゆること学びのことであり、仕事で必要となるスキル・知識のみの取得を目的としたリスキリングとは、目的や学びの内容に相違がある。

3.注目されている理由

① DX化促進による人材不足

日本国内では昨今DX化が促進されていますが、そのためにはデジタル分野やコンピューターに関する専門的な知識・スキルを持つ人材が不可欠です。しかし、未だDX人材の不足に頭を悩ませるでいる企業は少なくありません。この人材不足を解消するためには、

・DX専門人材の新たな採用

・既存人材のDX分野での育成

のいずれかを行う必要があります。リスキリングの注目度が高まっているのです。

 

② 新型コロナウイルス流行以降の働き方の変化

新型コロナウイルス流行の影響で、テレワークやオンラインツールを使用した新たな働き方が広がりました。これにより、顧客とのやり取りや社員の就業環境の整備などに対して新たな知識・スキルの取得を余儀なくされる場面が増えたことも、リスキリングへの関心が高まる理由の一つです。

 

③ 経済産業省による推進と支援

DX化や働き方の変化にできない場合、経済活動の停滞や経済損失を招く可能性があります。それらの課題を解決するため、また、在職者の円滑なキャリアアップを支援するため、経済産業省では

・リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業

・第四次産業革命スキル習得講座認定制度

・デジタル人材育成プラットフォーム(マナビDX)

など様々な支援を行っています。このように、国としてもリスキリングを積極的に推進していく動きがあり、注目度・重要度の高さがうかがえます。

 

(出典:経済産業省 リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業

(出典:経済産業省 第四次産業革命スキル習得講座認定制度

(出典:経済産業省 ジタル人材育成プラットフォーム「マナビDX」を開設しました!

4.リスキリングのメリット3選

リスキリングを実施した場合、企業にとってどのようなメリットがあるのでしょうか?以下、主な3つを解説します。


① 業務の効率化
画期的な新技術であっても、使いこなすことができる人材がいなければそれらを生かすことはできません。リスキリングでDX分野など最新の技術を習得すれば、社内にその技術を導入することが可能です。その結果、業務の自動化やフローの改善、より正確なデータ分析・管理など、業務の効率化や生産性アップを図ることができます。効率化により生まれた時間や人材は新たな業務に費やすことができるだけでなく、ワーク・ライフバランスを見直し就労環境の改善も期待できます。

 

② 既存人材の強化
少子高齢化に伴う人材不足・採用難の昨今、採用には大きなコストが発生しますが、既存の人材の知識・スキルを強化すれば、必要な人材を新たに採用したり外部で確保せずとも新分野・技術の導入や運用が可能となり、採用コストの削減につながります。また、自社のことを良く知り理解してくれている既存の社員がそのまま携わりますので、企業文化や社風を維持しつつ自社をパワーアップさせることができるのです。リスキリングにより新たなスキル・知識を身に着けた社員の自信やモチベーションもアップし、定着率の向上にも繋がるかもしれません。

 

③ イノベーションの創出
リスキリングにより得られた新たな知識・スキル・技術により、これまでにない事業のアイデアや販路の拡大など、社内に新たな風を吹き込むようなイノベーションの創出も期待できます。

5.リスキリングのデメリット3選

次に、リスキリング導入で考えられるデメリットを3つ解説します。

 

① 導入に手間とコストがかかる

リスキリングを実施するためには、教育プログラムの作成や学習ツールの準備、リスキルの対象者選定、業務調整など、学びの場を整える必要があります。学習内容によっては、外部講師に依頼したり有料セミナーに参加したり、思わぬコストがかかる場合もあります。

 

② 成果を得るまでに時間がかかる

学習期間はもちろん、知識・スキルを習得後もすぐに実践で生かすことが難しく成果を得るまでに時間がかかるというケースも少なくありません。長期的なスパンで計画を立てたり、継続的な学びの場を提供したり、リスキリングの成果をきちんと発揮できる環境を整えておくことが重要です。

 

③ 社員の転職リスクが高まる恐れがある

リスキリングで新たなスキル・知識を身に着ければ、それだけその人材の市場価値も高まります。そのため、転職など他社への人材流出のリスクも考えられます。自社への定着や長期にわたる活躍をしてもらうためにも、リスキリングの導入と共に人事評価制度や待遇、就労環境などを見直すことが大切です。

6.実施時の4つのポイント

リスキリングを導入・実施する場合には、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか?以下、成功させるために必要なポイントを4つ紹介します。

 

① 目的・目標を明確にする

新たなスキル習得といっても様々な内容がありますので、自社に必要なものは何なのかを把握することが大切です。まずは自社の経営戦略や業績、事業内容を基に達成すべき目的や目標を明確にした上で、そのために必要となる人材像やスキルを設定しましょう。

 

② リスキリング対象者・プログラムを選ぶ

習得すべきスキルが設定できたら、既存社員の中から人材像にマッチする対象者を選定し、その人に受けてもらう教育プログラムや学習方法を決めます。学習方法は、紙媒体の教材やeラーニングシステムでの学習、外部講師やセミナーの活用など様々ですので、

・対象者が効率的にスキルを習得できるか

・就労しながら学びを進めることは可能か

・自社の環境や予算に合っているか

などを考慮して選びましょう。またこの際、対象者に対しては事前にリスキリングの目的やメリットを説明し、きちんと理解を得た上で進めることが重要です。

 

③ 環境を整えて学習の習慣化を図る

就業時間外で実施すると負担がかかるだけでなく不満も募りますので、学習時間は就業時間内に確保できるように配慮しましょう。また、対象者の自己学習で完結させず、組織を巻き込んで学習支援ができる体制を整えるとより効果が高まります。そして、リスキリングのポイントは一度学んで終わりにしないことです。習得したスキル・技術を実践で活用し、そこから得られた教訓や改善点などをフィードバックすることで、学びと実践のサイクルが根付き社内において学習の習慣化を図ることができます。

 

④ 社員のモチベーション維持を意識する

中には学習が長期にわたる場合もあり、学習の途中でモチベーションを保つことが困難になる人も少なくありません。モチベーションを上手に維持してリスキリングを成功させるためには、

・対象者を複数人にして同志を作る

・学習の成果に対しての報酬や評価を与える

・リスキリングによる自身の成長を体感できる機会を作る

など様々な工夫が必要です。

5.まとめ

リスキリングは、業務の効率化や新たなアイディアの創出、既存人材の強化など様々なメリットがあり、時代の移り変わりが激しく新たな技術が次々と生まれる現代において企業の事業継続や拡大に効果的な手段の一つです。導入の手間やコストなどのデメリットもありますが、それらをクリアして実施することで大きな成果を得られることでしょう。経済産業省のサポートなどを上手に活用し、導入を検討してみてはいかがでしょうか?


福島採用.comでは、採用に関するお役立ちコラムの他、採用活動で使える各種ツールの相談も随時受け付けています。「効率的に採用する方法を知りたい」「深刻な人手不足をなんとか解消したい」などのお悩みがありましたら、いつでも気軽にご連絡ください。

新着コラム

令和6年度の最低賃金改定について解説!
福島県と全国の最低賃金比較も

令和6年10月にも例年通り改定が実施されました。上げ幅の全国平均は53円と、昨年のより上げ幅は11円アップし大きく額を伸ばしました。今回は、最近の最低賃金の推移と最低賃金が引きあがることにより企業にどのような影響についてのお話です。

続きを読む≫

ジョブ型雇用とは?従来の雇用方法との
違いや導入のメリット・デメリットを解説

欧米で主流の雇用方法である「ジョブ型雇用」ですが、近年日本でも導入する企業が徐々に増えてきています。なぜそのような動きが起きているのでしょうか?今回は、ジョブ型雇用の概要やメリット・デメリット、導入のポイントについてのお話です。

続きを読む≫

ジョブディスクリプションとは?
注目の背景や目的、導入のポイントを解説!

新たな雇用の形と共に徐々に広まりを見せている「ジョブディスクリプション」をご存じですか?本記事では、注目されるようになった背景や導入の目的の他、導入のポイント、メリット・デメリットについて詳しく解説しています。

続きを読む≫

高卒採用の現状がよくわかる!
2024年福島県最新高卒求人状況レポート

福島労働局より公表された令和7年3月卒の高卒求人・求職者に関する資料を基に、福島県内の高卒採用・就職の動向についてまとめました。

続きを読む≫

上部へスクロール

高卒採用スターターキット

送信ありがとうございました。

下記のボタンからダウンロードして下さい。