新卒求職者が応募先企業を選ぶ際に参考にする情報源の一つが、実際の業務を体験することができるインターンシップです。今回は、高校生向けインターンシップの目的や実施の注意点について詳しく解説します。
目 次
1.はじめに
2.インターンシップとは
3.高校生向けインターンシップの3つの目的
4.高校生向けインターンシップ実施の3つの注意点
5.まとめ
1.はじめに
「インターンシップ」と聞くと大卒採用で開催するものという印象があるかと思いますが、実は高校生向けのインターンシップもあることをご存じですか?大卒向けとは異なる目的や実施する際に注意したいポイントがありますので、本記事で詳しく紹介します。
2.インターンシップとは
インターンシップは、企業が大学生や高校生を一定期間受け入れ、実際の業務を経験できるプログラムなどを通して企業理解を深めてもらう就業体験です。高校生向けのインターンシップは学校のキャリア教育の一環として実施され、企業はその取り組みに協力することで成り立っています。高校生が学校教育だけでは学ぶことができない職業適性や将来設計について自ら考える良いきっかけになるとして取り入れている学校は多くあります。インターンシップで行われるプログラムの主な内容は以下の通りです。
・現場での仕事体験:インターンシップの主たるプログラムです。現場の雰囲気や企業風土を感じることで、働く姿の具体的なイメージを掴むことができます。
・グループワーク:企画立案や課題解決をテーマに、チームで資料を集めたり議論をして、最後に参加者の前で発表をします。
・セミナー形式:会社や業界についての説明会や、既存社員による実際の仕事についてのトークセッションなどがあります。
3.高校生向けインターンシップの3つの目的
① 学校・進路指導の先生との関係作り
高校生向けのインターンシップを実施する場合は、学校の進路指導の先生との連絡や打ち合わせが必須です。そのため、自ずと学校や先生との関係を深めていくことができます。また、学校のキャリア教育に協力することにもなり、「高卒採用に積極的な企業だ」「高卒新卒の受け入れ体制が整っているようだ」と、自社の高卒採用PRや信頼の獲得にも繋がります。
② 自社の認知度アップ
高校生向けに実施している企業はあまり多くありません。そのため、「高卒採用を実施している企業として存在を知ってもらいたい」という場合は、インターンシップの受け入れ先を探している学校に対して高いPR力が期待できます。
③ 採用のミスマッチを防ぐ
応募企業の選定に入る前にインターンシップに参加してもらうことで、自社の業務や業界について理解を深めてもらい、さらには高校生の自身の将来性や職業適性について考えてもらうきっかけとなります。入社後の働く姿の具体的なイメージを描くことや向き不向きの判断が事前にできるので、より自社にマッチした候補者からの応募が見込め、採用のミスマッチによる早期離職の防止になります。
4.高校生向けインターンシップ実施の3つの注意点
① 体験してもらう仕事の内容を考慮する
高校生に業務や職場の雰囲気を知ってもらうと同時に、その体験が充実したものになり自社に対して魅力を感じてもらえるように仕事体験内容を考える必要があります。まだ社会経験のない学校の生徒を一時的に預かるということを意識して、比較的簡単で達成感が得られやすく安全性がしっかりと確保されたプログラムを計画しましょう。
② 自社の魅力をアピールできるプログラム
高校生が応募先を選定する際には、給与や休日、福利厚生などの条件面はもちろん、
・地域密着で地元に貢献している
・職場の雰囲気が良く社員が生き生きしている
・社員自身が自社の商品・サービスに愛と誇りを持っている
など、ナンバーワン・オンリーワンでなくとも「その企業ならではの良さ」に惹かれるケースも多くあります。仕事体験だけでなく、会社説明や既存社員と交流が持てる座談会の場を設け、自社の魅力を最大限にアピールできるような計画を立てることが重要です。
③ 高卒採用のスケジュールに配慮する必要がある
就職活動を始めた3年生を対象として実施する応募前職場見学と違い、インターンシップは募集対象となる学年を限定しません。また、高卒採用は採用・就職活動の解禁日が決まっているため、もし解禁日前に実施する際には求人PRや採用選考に係る内容を含まないように注意しましょう。解禁日後の実施の場合は、求人PRや採用選考に係る内容を含む場合はその事について明示する必要があります。
(関連コラム:高卒採用のスケジュール徹底解説!採用活動の流れとは?)
(関連コラム:応募に繋がる“応募前職場見学”実施のポイントはこの3つ!)
5.まとめ
インターンシップは、自社で働くことの楽しさややりがいを伝えながら理解度を深めてもらうと同時に高卒採用に重要な学校との関係構築や採用のミスマッチの抑制にも効果的なイベントです。また、高校生向けに実施している企業はまだそれほど多くはないため、ちょっとした工夫やポイントを押さえるだけでも他社との差別化が期待できます。本記事で紹介した実施の目的やポイントを参考に、高校生向けインターンシップの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
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