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採用コラム

ユースエール認定制度とは?
取得要件や5つのメリットを解説

ユースエール認定とは、国から「若者採用に積極的な優良企業である」と認められる制度です。今回は、制度設立の背景や取得要件、認定企業が受けられる5つメリットについて解説します。

目 次​

1.はじめに

2.ユースエール認定制度とは

3.ユースエール認定制度設立の背景

4.ユースエール認定企業になるための12の要件

5.ユースエール認定取得の5つのメリット

6.まとめ

1.はじめに

「ユースエール認定制度」を知っていますか?これは、国が企業に対して「若者の雇用に積極的な優良企業である」と認定する制度です。認定を受けた企業には、どのようなメリットがあるのでしょうか?そもそも、認定を受けるためにはどのような要件があるのでしょうか?今回は、ユールエール認定制度設立の背景から取得要件、メリットについて詳しく説明します。

2.ユースエール認定制度とは

若者の採用・育成に積極的で、若者の雇用管理などが優良な中小企業を、厚生労働大臣が認定する制度です。「若者雇用促進法」という法律を基に制定され、若者雇用に力を入れている企業の人材採用を支援すると共に、若者にとって働きやすい企業とのマッチングの向上を図るものです。

3.ユースエール認定制度設立の背景

① 少子化に伴う生産人口の減少

少子高齢化が進む現代では、15歳~64歳の生産年齢と言われる層の人口の減少が続いており、2021年時点では7,450万人程いますが、2050年には5,275万人まで減少すると見込まれています。これにより、労働力の不足や経済規模の縮小など、様々な問題のの深刻化が懸念されています。

(出典:総務省 令和4年版情報通信白書

 

② 若者の採用ミスマッチによる離職

若者の早期離職率の高さも、社会的な課題としてよく取り上げられます。平成31年3月末卒の新卒者の3年以内の離職率は、高卒は36.0%、一番低い大卒でも31.5%と3割を超えており、微増微減はあるものの近年大きな変動は起きていません。早期離職の大きな原因の一つに「採用のミスマッチ」があります。このミスマッチの解消し若い人材を企業に定着しやすくすることも、ユースエール認定制度設立の目的の一つなのです。

(出典:厚生労働省 新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)を公表します

(関連コラム:他学歴と比べた高卒就職者の離職率とは?3年以内の離職率まとめ

 

③ 若年層の不本意な非正規雇用

2022年の非正規雇用者の平均値は全体で2,101万人で、そのうち15~24歳は267万人、25~34歳は233万人です。2,101万人のうち「正規の職員・従業員の仕事がない」という理由で非正規雇用者となった労働者は210万人おり、全体の約10%は不本意に非正規雇用者として働いているということが分かります。ユースエール認定制度は、正規雇用者として働きたいという意思を持つ若者と、正社員の人手を求めている優良企業との出会いを手助けし、不本意な就業を減らすためにも役立っています。

(出典:総務省統計局 労働力調査(詳細集計)2022年(令和4年)平均結果の要約、概要、統計表等

4.ユースエール認定企業になるための12の要件

以下12の認定要件を満たし、常時雇用する労働者が300人以下であれば、ユースエール認定企業になることができます。

 

① 学卒求人など、若者対象の正社員の求人申込みまたは募集を行っている

 

② 若者の採用や人材育成に積極的に取り組む企業である

 

③ 以下の要件をすべて満たしている

・直近3事業年度の新卒者などの正社員として就職した人の離職率が20%以下

・「人材育成方針」と「教育訓練計画」を策定している

・前事業年度の正社員の月平均所定外労働時間が20時間以下かつ、月平均の法定時間外労働60時間以上の正社員が1人もいない

・前事業年度の正社員の有給休暇の年間付与日数に対する取得率が平均70%以上又は年間取得日数が平均10日以上

・直近3事業年度で、男性労働者の育児休業等取得者が1人以上又は女性労働者の育児休業等取得率が75%以上(男女ともに育児休業等の取得対象者がいない場合、育休制度が定められていれば可)

 

④ 以下の雇用情報項目について公表している

・直近3事業年度の新卒者などの採用者数・離職者数、男女別採用者数、平均継続勤務年数

・研修内容、メンター制度の有無、自己啓発支援・キャリアコンサルティング制度・社内検定の制度の有無とその内容

・前事業年度の月平均の所定外労働時間、有給休暇の平均取得日数、育児休業の取得対象者数・取得者数(男女別)、役員・管理職の女性割合

 

⑤ 過去に認定を取り消された場合、認定取り消しの日から起算して3年以上経過している

  

⑥ 過去に⑦から⑫を満たさず認定を辞退した場合、認定取り消しの日から3年以上経過している

 

⑦ 過去3年間に新規学卒者の採用内定取り消しを行っていない

 

⑧ 過去1年間に事業主都合による解雇または退職勧奨を行っていない

 

⑨ 暴力団関係事業主でない

 

⑩ 風俗営業等関係事業主でない

 

⑪ 雇用関係助成金の不支給措置を受けていない

 

⑫ 重大な労働関係法令違反を行っていない 

5.ユースエール認定取得の5つのメリット

① ハローワークなどで重点的にPRを実施できる

認定企業は、「わかものハローワーク」や「新卒応援ハローワーク」などで積極的にPRできるため、若者からの応募数の増加が期待できます。また、厚生労働省が運営する、「若者雇用促進総合サイト」にも認定企業として掲載され、企業をアピールすることができます。

 

② 認定企業限定の就職面接会などに参加できる

各都道府県の労働局やハローワークが開催する、認定企業限定の就職面接会などを案内してもらえるようになるので、若い求職者と接する機会が増え、求める人材との出会い・採用のチャンスを増やすことができます。

 

③ 自社の商品や広告などに認定マークが使用できる

商品や広告などに公式の認定マークを使用することで、ユースエール認定を受けた優良企業であることを広くアピールすることができます。

 

④ 日本政策金融公庫による低金利の融資を受けられる

株式会社日本政策金融公庫が実施している「働き方改革推進支援資金(企業活力強化貸付)」を利用する際に、基準利率から-0.65%で融資を受けることができます。設備投資などで融資を必要としている企業には嬉しいメリットです。

 

⑤ 公共調達にて加点評価を受けられる

国や公共機関が発注する工事などの公共調達で入札を行う場合、契約内容によっては、認定企業は加点評価を受けることができます。これは、国が定める「女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針」において示されているものです。

6.まとめ

ユースエール認定を受ければ、若い人材の雇用促進や企業の採用力の強化に繋がり、また、対外的にも企業の取り組みをアピールすることができます。厳しい認定条件ではありますが、そこをクリアして得られるメリットや効果はとても魅力的ですね。人手不足の解消や若年層の労働力強化に取り組みたいと考えている企業は、認定取得を目指してみてはいかがでしょうか。

 

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