面接をより有意義なものにするちょっとしたコツ「アイスブレイク」というものをご存じですか?今回は、アイスブレイクの意味や注意点の他に、おすすめのアイスブレイク鉄板ネタ5選を紹介します。
目 次
1.はじめに
2.アイスブレイクの目的
3.おすすめアイスブレイクネタ5選
4.アイスブレイクの3つの注意点
5.まとめ
1.はじめに
面接は、候補者と自社の求人とのマッチ度を計る上で欠かせない選考活動の一つです。しかし、採否が懸かっている上に初対面同士が顔を合わせるという性質上、候補者が緊張してうまくアピールできなかったり本音や本質が見えずらかったりして、採用後にミスマッチが生じてしまうことも少なくないと思います。そのような事象の解消に使えるのが、「アイスブレイク」というテクニックです。今回は、アイスブレイクの目的や注意点、使えるネタを詳しく紹介します。
2.アイスブレイクの2つの目的
アイスブレイクの実施には、主に以下の2つの目的があります。
① 候補者の緊張を和らげる
過度な緊張は、委縮して本来の能力を発揮できなくなるだけでなく、その人本来の姿が見えにくくなり採用後のミスマッチにも繋がる恐れもあるため、アイスブレイクを行いリラックスして安心して話ができる雰囲気を作ります。緊張がほぐれることで、候補者は自身のアピールポイントをしっかり伝えることができるようになり、また、面接官側も、候補者の本音を引き出し相手に対する理解度をより深めることができるのです。
② 会社に対して良い印象を持ってもらう
アイスブレイクを活用することで信頼感や安心感を与え、「自分に興味を持ってくれている」「和やかで安心して臨める面接だった」と好印象を残すことができます。面接においての場の雰囲気や面接官の態度・言葉遣いは、会社への志望度に大きく影響しますので、良い印象を持ってもらうことで人材確保のチャンスをつかみ取ることにも繋がります。
3.おすすめアイスブレイクネタ5選
ここでは、アイスブレイクに使えるネタを5つ紹介します。
① 世間話
<例>
「最近寒くなってきましたね。体調崩されたりしていませんか?」
「こちらは昨日桜の開花宣言がありましたよ。お住まいの地域はいかがですか?」
「オリンピックが始まりましたね。注目している競技はありますか?」
天気や時事ネタなどの世間話は、世代や性別が限定されない鉄板ネタの一つです。天気系のネタは候補者の遠方の場合にはお互いの地域の天候や気温差で意外と話が弾みますし、オリンピックやワールドカップなど国をあげてのイベント等があれば、時事ネタの中でもポジティブな話題として使いやすくおすすめです。
② 当日の来社に関する質問
<例>
「今日は電車で来られたのですか?」
「ご自宅からは何分くらいかかりましたか?」
「今日はお車ですか?ちょうど通勤時間帯ですし、混んでいて大変でしたよね。」
交通手段やかかった時間など、当日の来社に関する会話の切り口はたくさんあります。また、都合をつけて会社まで足を運んでもらったことに対しての感謝の気持ちを伝えることも大切です。
③ 履歴書記載の趣味や特技に関する話題
<例>
「趣味に旅行と書かれてますね。最近はどこか行かれましたか?」
「特技は野球なんですね。いつからやっているんですか?」
「お住まいの地域にある○○神社、紅葉が有名ですよね。」
履歴書などの提出書類にはアイスブレイクの糸口となる様々なネタが記載されていますので、事前に目を通して話題を探しておきましょう。共通の話題で盛り上がると距離がぐっと縮まり、候補者の自己開示にも繋がります。
④ 面接官の自己紹介
<例>
「営業部の○○と申します。今年で入社10年目で、今は主に営業管理の仕事をしています。本日はどうぞよろしくお願いします。」
「実は私も△△さんと同じで釣りが趣味なんです。普段は川釣りが多いですが、先日久しぶりに海釣りに行きました。」
面接官が先に自己開示をしてくれると、候補者も自分自身について話しやすくなります。自分の趣味や特技を話したり、自身のキャリアや取り組んでいる仕事について簡単に触れたり、いろいろな話題で使える方法です。
⑤ GOOD & NEW
<例>
「右端の△△さんから順番に、最近あった良かったことや新たな発見を一つ教えてください。」
特にグループ面接で使えるネタで、最近あったGOOD(良かったこと)とNEW(発見したこと)を簡単に発表してもらう方法です。今月・今週・今日等、期間を限定してもいいですね。候補者ごとに個性が出て、短時間で相手への理解度を深めることができます。候補者が回答する前に面接官自身が回答例を示してあげると、より場がほぐれて緊張感の緩和に繋がるでしょう。
4.アイスブレイクの3つの注意点
アイスブレイクのつもりで出した話題や質問が、逆に緊張感や不信感を与えてしまうこともあります。ここでは、アイスブレイクで注意するべき点を3つ解説します。
① 逆効果となる質問をしない
「弊社を知ったきっかけは?」「志望理由を教えてください。」といった内容は、面接官側は気軽に問いかけたつもりであっても、選考に関わる質問だと捉えられてしまい逆にプレッシャーを与えてしまいます。世間話など、明らかに採否には影響ないと分かるような質問を選ぶことが大切です。また、ネガティブな時事ネタは意図せず候補者を傷つけてしまう可能性もありますので避けるようにしましょう。
② プライベートすぎる質問をしない
面接がオンラインの場合は、候補者の背後に自室等のプライベートゾーが写り込むことも少なくありません。「素敵なお部屋ですね。」「後ろに写っているのはお好きなアニメのキャラクターですか?」など、極端に個人的な質問はNGです。褒めたつもりであっても、ハラスメントとも捉えられる可能性もあり大変リスキーです。履歴書に記載のある範囲外のプライベートに関わる質問は避けましょう。また、セクシュアリティなどのデリケートな話題もハラスメントになる場合があるため配慮が必要です。
③ 禁止事項に抵触する内容を含む話題を出さない
厚生労働省により面接で触れてはいけない禁止項目がいくつか定められています。これは、採用選考が公正に実施されるためです。選考に関わる質問はもちろんですが、アイスブレイクにおいてもこれらの禁止事項に抵触しないよう注意して内容を選ぶ必要があるので注意しましょう。禁止項目は以下の通りです。
<本人に責任のない事項>
① 本籍地や出生地に関すること
② 家族に関すること
③ 住宅状況に関すること
④ 生活環境・家庭環境などに関すること
<本来自由であるべき事項(思想や信条にかかわること)>
⑤ 宗教に関すること
⑥ 支持政党に関すること
⑦ 人生観・生活信条に関すること
⑧ 尊敬する人物に関すること
⑨ 思想に関すること
⑩ 労働組合に関する情報、学生運動など社会活動に関すること
⑪ 購読新聞・雑誌・愛読書に関すること
(関連コラム:絶対に聞いてはいけない11の質問!高卒採用の面接時のタブーとは?)
5.まとめ
面接は、企業にとっても候補者にとっても、お互いを良く知りマッチ度を確認する貴重な機会です。だからこそアイスブレイクを上手に活用して候補者の自己開示を促し、その人の本質を知る機会を作ることが重要なのです。今回紹介したおすすめネタを参考に、御社の採用面接をより実りあるものにしていただければ幸いです。
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