会社説明会は、自社の魅力を伝える重要なイベントです。説明資料として、スライドを活用する企業も多いと思います。今回は、良い会社説明会スライドの作成のポイントとプレゼンのコツについてお話します。
目 次
1.はじめに
2.会社説明会スライドに入れ込むべき情報
3.会社説明会スライド作成の5つのポイント
4.求職者を惹きつけるプレゼンのコツ
5.まとめ
1.はじめに
2.会社説明スライドに入れ込むべき情報
採用活動の中で自社について知ってもらうために使用するスライドですので、会社の基本的な情報はもちろん、求職者向けの募集要項や業務についてなども必須の掲載内容です。以下に、最低限スライドに入れ込むべき情報をまとめました。これらを軸にスライド内のコンテンツを決めていきましょう。
・会社概要
→社名、設立年月日、事業内容、所在地、従業員数、拠点や支店、所属グループ名
など
・企業理念
→ビジョン、業界での課題、創業ストーリー など
・事業内容
→業種、業界内でのポジション、商品やサービス、自社の競争優位性や強み、今後の方針 など
・業務内容
→職種(部署の紹介)、仕事内容、仕事のやりがい、身に付くスキル、キャリアパスの例、研修体制 など
・募集要項
→求める人物像、勤務の詳細(所定労働時間と曜日・年間休日・平均残業時間・勤務地等)、給与・福利厚生、職種ごとの採用予定人数、選考フローとスケジュール など
3.会社説明スライド作成の5つのポイント
① 1スライドにつき1つのテーマ
1枚のスライドに複数の話題を詰め込んでしまうと、情報量が多く内容が伝わりづらくなってしまいます。聞き手が一つ一つの情報をインプットしやすくするためにも、1スライド1テーマで、ページの推移とともに話題が進んでいくような構成にしましょう。
② デザインはシンプルに
デザイン性の高さよりもシンプルかつ統一感のあるデザインを意識した方が、より良い仕上がりになります。情報量が多すぎたり、余分な動きが多かったりすると、まとまりがなく印象が悪くなってしまいます。特に以下のポイントを取り入れると、会社説明用としてクオリティの高いスライドを作成できます。
・使用する色は3~4色にする
・フォントを統一する
・アニメーションを多用しない
③ 文字数は少なめ、フォントサイズは大きめ
小さな文字がたくさん書かれていると、読みづらいだけでなく聞き手の関心を低下させてしまう可能性があります。また、奥行きのある会場で使用する場合、後ろの方の席の人には見えづらく情報が上手く伝わりません。文字数を少なくし、フォントの大きさを大きくするように心がけましょう。そのためには、そのページのテーマの要点や強調したい部分を絞り込むことが大切です。
④ 図や写真を使う
文字だけではなく、要所要所で図や写真を使うことで、イメージを直感的に伝えることができます。テイストや色味を揃えることで統一感の演出にも繋がりますし、スライド全体にメリハリが生まれます。
⑤ 説明の時間をに合わせてページ数を決める
1枚のスライドにかける時間は、1分~3分程度が一般的です。スライドによる説明の時間が30分、スライド1枚毎の平均時間を1.5分とすれば、トータルで必要なスライド枚数は20枚となります。このように、説明の総時間からスライドのボリュームを決め、その枚数の中で伝えるテーマや見せ方など細部を作り込んでいくと無駄のないスマートな会社説明スライド作りができますね。
4.求職者を惹きつけるプレゼンのコツ
① ターゲットに近いプレゼンターを選ぶ
求職者が実際に働いている姿をイメージしてもらえるようなプレゼンターを選ぶことがポイントです。新卒者が対象の説明会であれば、活躍している若手社員が登壇することで「自分のこの人のように働いてみたい」「この人と一緒に働きたい」という思いを抱き志望度を高めることができます。
② 具体例を交えて話す
スライドの内容をそのまま話したり、求人サイトなどに掲載している内容とまったく同じことを繰り返したりすることはNGです。せっかく会社説明会に参加している訳ですから、求職者はそこでしか聞けないような情報を求めています。例えば、
「アットホームな雰囲気の職場です。」
ということを伝えたい場合、
「社長が旅行好きでよくお土産にお菓子を買ってきてくれるんですが、休憩時間には“お菓子パーティ”と称してみんなで集まってコーヒーを飲みながら食べています。」
など、アットホームさを感じさせる自社ならではの具体的なエピソードを話すと、説得力も増して内容が伝わりやすくなります。
③ 企業理念やビジョンは明確に伝える
企業理念・ビジョンに関しては、Webサイトや会社案内など様々なコンテンツで発信している情報です。会社説明会は、求職者に対して直接伝えることができる貴重な機会ですので、社員自らが熱量を込めて伝えることでさらに説得力や求心力が増します。また、理念・ビジョンの紹介だけでなく、なぜその理念が生まれたのかなどの背景なども交えて話をするとより思いが伝わります。
④ 専門用語は極力使わない
社内や業界全体では当たり前のように使用している言葉でも、説明会に参加する求職者たちにとっては聞きなじみのないものが多々あります。それらの用語を多用すると、理解が浅くなったり、本当に届けたいメッセージが届かなくなる恐れがあります。説明する際は、なるべくかみ砕いた表現を用いるように意識しましょう。専門用語を使用する場合は、説明を入れたり図や写真で補足を加えるなどして理解を促すような工夫を取り入れると良いです。
⑤ あえてネガティブな情報も伝える
ポジティブな情報ばかりだと、「本当なのだろうか?」「実は違う側面もあるのではないか?」と疑われてしまうこともあります。求職者が知りたいのは、その企業の“リアルな姿”です。会社が抱える課題や改善点、失敗談などを伝えることで、ネガティブな部分も見せてくれて信頼できる会社だ、という印象を与えることができます。
5.まとめ
会社説明会は、企業と求職者が直接接点を持つことのできる重要な採用活動の一つです。使用するスライドやプレゼン内容は、企業に対する興味や理解度はもちろん、企業に対する印象の良し悪しにも大きく関わってきます。質の良いスライドとプレゼンで、多くの求職者を惹きつける効果的なPRに繋げてください。
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