昨今の深刻な人手不足により採用担当者が頭を悩ませる問題の一つが“離職率”ではないでしょうか。今回は、高い離職率が持つ様々なリスクについて詳しく解説します。
目 次
1.はじめに
2.高い離職率がもたらす4つのリスク
3.離職率は低ければ低いほど良い?
4.まとめ
1.はじめに
どのような企業でも、社員の定年やライフスタイルの変化、キャリアチェンジなど様々な要因によって離職は必ず起こります。世間的に離職率が高まることについてマイナスなイメージを持つ風潮があり、以前こちらのコラムでも離職率が高くなる原因とその対策などについて取り上げていました。しかし、そもそも離職率が高いと企業にとってどのような影響があるのでしょうか?今回は、高い離職率が企業にもたらすリスクについてお話したいと思います。
2.高い離職率がもたらす4つのリスク
① 採用コストの増大
離職で発生した欠員を補充するために採用活動が必要になります。そこでは、
・求人広告費や人材紹介会社へのマージン
・選考活動に関わる人件費
・採用後の育成にかかる費用
など様々なコストがかかります。これらの頻度が高くなれば当然採用コストが増大します。
② 人脈・ノウハウの流出
単なる労働力の減少だけではありません。時間とコストをかけて育成しノウハウや業務スキルを習得した人材が離職することは、そのノウハウ、スキル、退職者が培った人脈などいわゆる無形資産の流出に繋がります。“人材=人財”です。これまで会社の経済活動に貢献していた社員という財産をたくさん失えば、これからの事業の継続・存続に対しても大きな痛手となることでしょう。
③ エンゲージメントの低下
離職による欠員が出た分の業務は残存社員に物理的な負担がかかりますし、退職者が頻発すれば会社に対する不安感や不満が増幅し精神的にも大きな負担がかかりますなります。こうして社員のエンゲージメントが低下すると、生産性のダウンを招いたり次の離職者を出すきっかけになったりと、企業にとって負の連鎖が生まれてしまいかねません。
④ 企業ブランドの低下
世間的にマイナスイメージが強いため、外部に対してもリスクは発生します。企業評価の低下から市場での競争力が下がってしまったり、採用においても「離職率が高いということは労働環境などに問題があるのかもしれない…」と敬遠され応募が来なかったり、経済活動に支障をきたします。一度下がったブランド力を取り戻すことは容易なことではありません。
3.離職率は低ければ低いほど良い?
では、離職率は低ければ低いほどいいのではないか?と考える方も多いのではないでしょうか。実は、低すぎる離職率にも
・社内体制が硬直してマンネリ化する
・ポジションが空かず昇進が難しい
などのデメリットは存在します。また、業種によっても離職率の平均値や適性値は異なりますので、自社の業績やビジョン、採用計画を基に離職率をマネジメントすることが大切です。
4.まとめ
高い離職率がどれほどのリスクをもたらすかお分かりいただけたかと思います。安定した経営の継続のためにも、これらのリスクは早期に排除していくことが大切です。離職率が高まる原因や離職の増加を防ぐためにできることをしっかりと理解し、対策を講じていきましょう。
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