新年度も迎え、来る高卒採用解禁に向けて動き出している企業も多いと思います。応募前職場見学は高卒採用で重要度の高い採用活動の一つです。今回は、職場見学実施のメリットや応募に繫げるポイントについてご紹介します。
目 次
1.はじめに
2.受け入れるメリットとは?
3.応募前職場見学の注意点
4.応募に繫げる3つのポイント
5.まとめ
1.はじめに
独自のルールにより学生と直接やり取りをすることが原則禁止されている高卒採用の中で、応募前の職場見学は学生と企業が直接関わることのできる数少ない採用活動の一つです。(高卒採用独自のルールについては以前ご紹介したこちらの記事をご参照ください。)多くの企業が実施していますが、実施するとどのようなメリットがありどのような効果があるのでしょうか?応募前職場見学実施時の注意点も合わせて、詳しくお話していきます。
2.受け入れるメリットとは?
やはり、職場見学の一番の特長は“担当者と学生が直接やり取りできること”です。企業と学生それぞれにどのようなメリットがあるのか、以下でご紹介します。
《企業側》
・設備や施設を実際に見せることができる
まさに「百聞は一見に如かず」です。実際の職場を体験するということは、「応募したい!」「働いてみたい」という思いに大きな影響を与えますし、文章や写真、動画で伝えるよりも、目の前で稼働している設備などを見てもらうことで業務への理解度がぐっと深まります。
・臨機応変なアピールができる
見学者本人の表情や雰囲気を見て、説明する内容にアレンジを加えたり、出てきた疑問・質問に対しピンポイントでタイムリーな返答ができたりと、その場にいる学生に合わせた対応が可能です。これは、既成のパンフレットや動画にはない大きな強みです。
・自社に興味のある学生の“顔”が見える
どのような人が自社に対して関心を持ってくれているのかは気になるところです。職場見学に参加した学生の傾向などを分析すれば、次の採用活動に向けてのブラッシュアップにも役立ちます
《学生側》
・企業理解を深めることができる
先生からの情報や求人票、ネット検索で事前に調べたことに加え、現場の生の声・姿に触れることでその企業や希望職種に対する理解度が深まります。応募先を選ぶ際に自分が重視しているポイントについてよく観察したり質問をしたりして、的を絞って情報収集をすることもできます。
・職場の雰囲気を体感できる
各部門・部署ごとの雰囲気の違いや会社全体の活気などを体感することで、「自分に合った環境か」「安心して働くことができそうか」などの不安要素を取り除くことができます。
・働く自分の姿をイメージしやすい
実際に働いている人たちの様子を見たり業務内容について説明を受けたりすることで、自分が働いている姿や就職後の社会人生活についてのイメージがつきやすくなります。これにより「思っていた仕事と違っていた」という入社後のミスマッチを軽減することもできます。
3.応募前職場見学の注意点
企業も学校も学生も、関わる全ての人たちが安心して採用・就職活動ができるよう、以下の注意・配慮するべきポイントを意識して職場見学を実施しましょう。
① 実施時期は夏休み
高校生は学業が一番の優先事項ですので、学校生活に支障がでない夏休み期間である7月末~8月末に実施するのが基本です。ハローワークへの求人申込時に申請したスケジュールで参加してもらう場合もありますが、電話などで学校の先生と日程調整を行い、都度職場見学を受け入れるケースがメジャーです。見学時間は日中1時間程度がベストです。時間内に収まるよう、当日の見学コースや見学会の流れ、説明する内容を予めまとめておきましょう。
② 「事前選考」になることはしてはいけない
高卒採用で定められているルールの一つに、「応募前職場見学で選考してはいけない」というものがあります。応募前職場見学へ行く・行かないに関わらず公平な選考が必須ですので、参加の有無を選考材料にすることはもちろんNGですし、例え目的が選考でなくとも、以下の2点については必ず遵守しましょう。
・学生にアンケートや個人情報等の書類の提出を求めないこと
・採用選考につながる質問や内定を思わせるような話をしないこと
③ 連絡事項は抜かりなく
初めて企業を訪れる学生は、分からないことばかりで不安がたくさんあります。事前に応募前職場見学について連絡する際には、実施の日時や場所以外にも、当日必要な持ち物や、服装の指定や注意事項があれば詳細を伝えるようにしましょう。
「工場見学時の安全のため、スニーカーなど歩きやすい靴でお越しください。」
などの具体的な記載があると、企業側も学生側も安心して当日の見学に臨むことができます。
4.応募に繫げる3つのポイント
せっかく足を運んでくれたのですから、そこからぜひ応募に繫げたいところです。職場見学に参加している学生の心をつかみ応募意欲アップを計るために実践したい3つのポイントをご紹介します。
① 会社全体の「5S」を徹底させる
整理・整頓・清掃・清潔・躾の5つの要素をまとめて「5S」と呼びます。どんなに業績が良くても、最新の設備が導入されていても、汚れや乱雑さが目立っていたり社員に覇気を感じられなかったりすると、それだけで応募意欲はガクッと下がってしまいます。整理整頓された清潔感のあるオフィスで、担当者もそれ以外の社員も挨拶を怠らない、気持ちの良い職場環境で学生を迎え入れることが大切です。
② 若い社員とのコミュニケーションの場を作る
職場見学の担当者や質疑応答の回答者など、学生と直接触れ合う場には若手社員を起用するのがおすすめです。学生と年齢の近いため目線を合わせた対応ができ、それにより親近感を持ってもらったり入社後の自分の姿をイメージしてもらったりと、自社に対して好印象を与えることができます。
③ 職場見学の参加人数の目標を定める
見学に参加した全員が応募してくれるとは限りません。必要な人数を採用するためには何人の応募が必要で、それを達成するために何人職場見学に参加してほしいのか、事前に目標設定をしましょう。先に目標を決めておくことで、学校に対しての職場見学のPR活動や職場見学の内容を無駄なく効率的に進めることができることも大きなメリットですね。
5.まとめ
高卒採用活動において学生と直接関わりを持つことが難しい中で、職場見学の場は彼らと実際にコミュニケーションをとりながら自社をアピールできる絶好のチャンスです。この機を逃さぬよう、今回ご紹介したポイントをしっかり押さえて「この会社で働いてみたい!」思ってもらえるような職場見学会を計画・実施してくださいね。
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