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採用コラム

高卒採用の独自ルールとは?どんな
メリット・デメリットがあるの?

近年、生産人口の減少等の影響で高卒採用の需要が高まり、新たに高卒採用を検討する企業が増えてきています。今回は、大卒や中途採用との違いや高卒採用ならではのメリット・デメリットについて解説します。

目 次​

1.はじめに

2.高卒採用の独自のルールとは?

3.高卒採用のメリット

4.高卒採用のデメリット

5.まとめ

1.はじめに

少子高齢化による生産人口の減少による人材不足や採用難は、多くの企業にとっての悩みです。それらを解消するべく、高卒採用に注目し導入を検討・開始する企業が増えきています。本記事では、導入する際にぜひ知っておきたい基本知識となる高卒採用のルールとスケジュール、そして、高卒採用を行うメリット・デメリットについて詳しくお話します。

2.高卒採用の独自のルールとは?

高卒採用には、大卒や中途採用にはない独自のルールやスケジュールがあります。これらは、学校教育を受けることが最優先事項である高校生たちが就職活動によって学校生活に支障が出ることがないよう、高校生を守るために定められているものです。まずは高卒採用の基本とも言えるルールとスケジュールについて解説します。

 

<ルール>

① 生徒とのやりとりは必ず学校を経由

求人情報の提供や面接の日程・採否の連絡等、応募者である生徒とのやりとりはすべて学校の先生を通して行います。原則、生徒と直接連絡を取り合うことはできません。

 

② 一人一社制

「一人一社制」とは、応募の際に企業側は単願を求め、また、学校側も応募開始から一定期間は一人の生徒につき推薦・応募を一社に制限しなければいけないという制度です。応募した企業から内定がもらえなかった場合は他の企業への応募ができる他、一定の期間を過ぎれば複数の企業への応募も可能になります。複数企業への応募が可能になる時期は、各自治体により定められています。

 

③ 応募方法は原則求人票のみ

高卒採用で一般的な学校斡旋での応募は、ハローワークへ申請し作成した求人票でのみ応募が可能で、先生や生徒は求人票記載の企業情報や募集内容を見て応募先を選定します。求人広告や採用サイト等を使用することはできません。学校斡旋以外に生徒が自分で就職先を探す「自己開拓」や家族・親戚や知り合いなどのつてによる「縁故就職」などの応募方法もあり、これらは求人票を必要としませんが、利用する生徒の割合は少ないです。

 

④ 書類選考のみでの採否決定はできない

書類のみで採否を決定することは禁止されており、行うとハローワークより指導を受けてしまいます。応募があった生徒に対しては面接や適性検査等の採用試験を必ず実施し、それらの結果を元に採否を決定します。

 

⑤ 面接時にしてはいけない質問がある

本人の適正や能力に直接関係のない事項を質問することが禁止とされています。これは、本人に責任のない事項が判断基準に影響を及ぼし就職差別に繋がることを防ぐためです。以下の内容を含む質問はしないように注意しましょう。

・本籍地や出生地

・家族や家庭環境

・自宅回り等の生活環境

・思想や宗教に関すること

・支持政党や尊敬する人物について

 

<スケジュール>

企業側は6月の求人票申請を皮切りに高卒採用が本格的にスタートし、生徒の就活開始時期は高校3年生の1学期後半です。高卒採用時のスケジュールの目安は以下の通りです。

 

6月初旬 ハローワークへ求人票を申請

7月以降 ハローワークより求人票発行、学校へ求人票を提出

7月下旬~ 応募前職場見学の受け入れ

9月初旬 学校推薦開始

9月中旬以降 選考・内定通知の送付

11月以降 2次募集開始

翌年4月1日 雇用開始

 

大卒者の就職活動期間は一般的に半年~1年程ですが、高卒者は応募する企業の選定から内定までおよそ4ヶ月と、非常に短期間での就職活動となります。

3.高卒採用のメリット

① 内定辞退率が低い

一人一社制もあり、応募してくる高校生たちがその一社にかける思いは強く志望度も高めの傾向があります。また、単願で他の企業を受験していないため、基本的に最初に内定をもらった企業にそのまま就職することがほとんどです。そのため内定辞退率が非常に低く、「内定は出したがきちんと入社してくれるのか?」という不安がなくなり、辞退を想定した過剰な内定や採用コストを抑えることができます。

 

② 若い戦力を育てることができる

高卒就職者は、入社時点で18歳です。4年制大学の新卒者が入社する年齢の22歳を迎える頃には、すでにキャリア4年の立派な戦力に育っています。また高校を卒業したばかりの彼らはとても素直で、業務に関することや社会生活においての立ち振る舞いなどたくさんのことを吸収し著しい成長をみせてくれます。丁寧に育成すればしっかりと知識やスキルを身に着け、若い力を存分に発揮して活躍してくれることでしょう。

 

③ 既存社員の意識が向上する

まだ未成年の新入社員を迎え入れることにより、既存の社員達には良い緊張感が生まれます。「丁寧に育成しよう」「立派な戦力として育ってもらいたい!」という教育意識が高まったり、自らの業務を見つめ直すきっかけになったりと、企業全体の士気向上にも繋がります。

4.高卒採用のデメリット

① 離職率が高い

大卒者に比べ、高卒就職者は比較的離職率が高い傾向があります。これは、就職活動期間が短いこと、企業の情報を得るための手段が限られていることなどにより、企業と就職者の間にミスマッチが起こりやすいことが主な原因です。企業訪問や求人票以外の媒体での自社PRを充実させてミスマッチを少なくしたり、入社後の育成システムやフォロー体制を整えたりして離職率を下げる対策や工夫が必要です。

 

② 導入に時間がかかる

これから高卒採用を始める企業であれば、前述で紹介した高卒採用独自のルールの理解や採用活動を行うための事前準備が必要となります。これまでに使用していたフローやツールが通用しない場合もありますので、採用活動自体を大きく見直すことに時間と労力がかかる可能性があります。

5.まとめ

高卒採用の基本はお分かりいただけましたでしょうか?これらのルールやスケジュールを理解した上で、自社の状況や高卒採用の特徴に合わせた採用戦略を立てることが、採用成功への第一歩となるのです。独自のルールもあって「少しハードルが高いかな?」と感じる高卒採用ですが、活用すれば大きなチャンスに繋がります。今注目の高卒採用市場で、優秀な若手人材を獲得しましょう!

 

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