高卒採用は明確なスケジュールが定められており、その流れを熟知することが採用活動の成功に繋がります。今回は、高校生、企業それぞれが高卒採用に向けてどう動いているのかを解説します。
目 次
1.はじめに
2.高卒採用の魅力とは
3.高卒採用の流れ
4.高校生の動き・スケジュール
5.採用企業の動き・スケジュール
6.まとめ
1.はじめに
採用難が加速している現代において、若い人材を採用するために、高校生の採用に取り組む企業が増えています。しかし、高校生の採用には、大学生や中途の方を採用するのとは異なる点が多いです。そのうちのひとつが、採用活動の流れになります。今回の記事では、高卒採用の流れについて解説していきます。
2.高卒採用の魅力とは
高卒採用の一番の魅力は、やはりこれからの可能性に満ち溢れた若い人材を採用できるという点です。少子高齢化が進行し、働き手が不足している採用難時代の現代においては、若い有望な人材を採用することは非常に難易度が高いです。
若い人材を中途で採用しようとすると、百万円以上のコストが必要になるでしょう。また、大学生を採用しようとすると大手企業と比較されることになり、費用や発信力が重要になります。このように、若い人材を採用するために、中途や大学生を採用することは、中小企業にとって難しいケースが多いです。
その点、高校生の採用であれば、若い人材を採用しやすいです。年齢は10代ですし、まっさらな状態から人材育成を図ることができるでしょう。また、高校生の採用は地場の企業が行うケースが多く、大卒採用と比べると採用における競合企業は少なく、大きな投資を行う必要もありません。つまり、若い人材を地元で、かつ低コストで獲得できるのが高卒採用の魅力といえるでしょう。
3.高卒採用の流れ
では、高卒採用に取り組んでいく際には、どのような流れで採用活動を進めていくのがよいのでしょうか?まずは、基本的な高卒採用の流れを確認しましょう。
【高卒採用の流れ】
高卒採用の流れは、大学生の採用とは異なり、行政・主要経済団体・学校組織の三者による協定によってルールが定められています。そのため、図でも記載したように、
6月1日:ハローワークによる求人申込書の受付開始
7月1日:企業による学校への求人申込及び学校訪問開始
9月5日:学校から企業への生徒の応募書類提出開始(沖縄県は8月30日)
9月16日:企業による選考開始及び採用内定開始
このスケジュール、流れは必ず守らなければなりません。
これから高卒採用に取り組んでいこうという方は、必ず押さえておきましょう。
4.高校生の動き・スケジュール
続いて、高卒採用における、高校生の動きについて紹介します。高校生は、7月1日に求人が公開され、9月5日から応募書類の提出をスタートしていきますが、それだけが高校生の動きではありません。Webに会社のことを調べたり、いろいろな人に相談したりなど、ルールで決められていること以外にも様々なことを行っています。
例としては、下記のようなものが挙げられます。
求人票が公開される前から、就職説明会に参加していたり、夏休み期間中に職場見学に参加していたりなど、積極的に行動に移している高校生も多いです。
また、9月上旬からの一次募集で就職先が決まらなかった学生は、9月下旬から二次募集に参加します。ほとんどの学生が一次募集で就職先を決定しますが、残念ながら不採用となってしまうケースも存在するため、企業としては二次募集に対するアプローチも忘れないようにしましょう。
加えて、高校によってスケジュールが異なる場合もあるので注意しましょう。特に工業高校や商業高校などは比較的早めに就職活動へ動き出す傾向にあります。反対に、一般的な定時制の高校や、通信高校などは、動き出しが遅めであり、9月中旬から企業探しを始める場合もあります。自社が欲しい人物像に合わせて高校を選定し、それに適したスケジュールを自社で検討するようにしましょう。
5.採用企業の動き・スケジュール
続いて、高卒採用に取り組む企業の動きを確認していきましょう。高卒採用の際、必ず実施しなければならないのは、ハローワークへの求人申込書の提出です。しかし、高卒採用を成功させるためには、それだけでは不十分です。企業のことを理解し、長く働いてくれるような高校生を採用するためには、求人票以外にも準備が必要です。下記の例を確認していきましょう。
企業から、高校へ直接アプローチができるようになるのは、7月の求人票公開後になります。求人票をもって、進路担当者の先生などに学生を斡旋してもらえるように訪問をしましょう。具体的に、どんな学生を採用したいと思っているかや、他の会社にはない自社の採用における強みをアピールすることがポイントです。
また、この時期以外ににも高校訪問を実施している企業も存在します。求人票公開前や、進路指導の先生が変わったタイミングなど、企業の認知を進めることを目的とした高校訪問も大切です。特に、企業から近い、メインターゲットとなりえるような高校に関しては、年に2回以上の高校訪問を行うことがおすすめです。
加えて、夏休み中に応募前職場見学を実施することも重要な施策になります。実際にどのような仕事をすることになるのかを事前に体験してもらい、入社意欲を高めたり、入社後のギャップを少なくするのに効果的なのが応募前職場見学です。高卒採用に注力するのであれば、必ず実施しましょう。
6.まとめ
いかがだったでしょうか?高卒採用は大卒採用や中途採用と違い、明確にルールが定められているため、事前にしっかり把握しておく必要があります。このコラムでスケジュールを把握し、逆算して採用活動の準備を進めていきましょう。
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