会社説明会で、より求職者の興味を惹く構成とは?魅力が伝わり説得力のある話し方とは?今回は、会社説明会のプレゼンを成功させるためのプレゼン構成と話し方のコツについてお話します。
目 次
1.はじめに
2.会社説明会のプレゼンを成功させるコツ
・プレゼンの構成編
・話し方編
3.まとめ
1.はじめに
企業と求職者のファーストコンタクトの場となる会社説明会では、説明用のスライドを作り、それに合わせて説明内容を話すプレゼンを行うのが一般的で、このプレゼンの出来が、求職者からの印象や興味、志望度を大きく左右します。プレゼンの構成やプレゼンターの話し方次第では、魅力が十分伝わらなかったり、十分な理解度が得られなかったり、思うような成果を得られない場合も起こり得ます。今回は、しっかり伝えて求職者の心を掴む会社説明会のプレゼンのコツを、「構成編」「話し方編」に分けて紹介します。
(関連コラム:志望度アップに繋がる会社説明会スライド作成の5つのポイントとは?)
2.会社説明会のプレゼンを成功させるコツ
<プレゼンの構成編>
プレゼン冒頭に入れ込むべき要素や、理解度や満足度を上げるための構成、プレゼンのまとめ方まで、5つのコツを解説します。
① 出だしで掴む
これから始まる説明内容にさらに興味を持ってもらう、聞くのが楽しみだと思ってもらうためには、プレゼンの導入部分にちょっとした工夫を取り入れて掴みをしっかりと作ることが重要です。場の空気を和らげたり、聞き手の注意を惹きつけたりできる掴みの例を以下紹介します。
・プレゼンターに親しみを持ってもらえるような自己紹介や日常の話題から始める
例)「本日スピーカーを努めます、人事部主査の○○です。ラーメンが大好きで、休みの日は県外のラーメン店まで足を延ばして食べ歩きを楽しんでます。おすすめのラーメン店があればぜひ教えてください!」
・聞き手の興味を引くような話題を振る
例)「突然ではありますが、『89%』とは何についての数字だと思いますか?これは、弊社の主力商品・△△を購入されたお客様のリピート率なんです。」
② メインテーマと説明会の大枠を最初に伝える
全体像が分からないまま説明が進んでいくと、話についていくことで精一杯になったり、ストーリーや他のセクションとの繋がりのイメージが付きにくくなったりして、理解が浅く伝えたいことが十分に伝わりきらない可能性があります。説明会のメインとなるテーマや、説明する項目とその順番などを最初に話すことで、聞き手は安心してプレゼンの内容に集中することができます。ただし、ここで詳細を話す必要はありません。あくまでざっくりとした大枠の紹介にとどめてから本編に入りましょう。
③ 参加者を巻き込む仕掛けを入れる
一方的にならないように、クイズ形式で考えてもらう話題を振ったり、意見を聞いたり、聞き手が能動的に参加できるような仕掛けを入れ込みましょう。その場の一体感が生まれ、聞き手と企業側の心理的な距離感を近づけることができます。プレゼンターばかりが話して聞き手は聞くだけの構成よりも、自社への関心を高め最後まで飽きずに説明に集中してもらえて効果的です。
④ 聞き手側の関心が高い内容を入れる
企業が伝えたい事と、求職者である聞き手が知りたい内容は、必ずしも一致しません。企業側の伝えたい事ばかりでプレゼンを構成してしまうと、聞き手側は「説明が不十分だった」「結局よく分からなかった」と感じてしまうかもしれません。以下、求職者にニーズの高い情報を3つ紹介します。
・具体的な仕事内容について
ただ業務内容に触れるだけではなく、どのような事をする仕事なのか、それが何に繋がっているのか、現存の社員はその仕事にどのようなやりがいを感じているのか、などより具体的でストーリー性のある説明をすることで、聞き手は入社後のイメージをしやすくなります。インタビュー動画などを併せて使うとより効果的です。
・働く環境について
一日の大半を過ごすことになる職場の環境や社内の実情は、求職者にとって非常に関心の高い要素です。社員の体験談などを交えて社風を伝えたり、社員の仕事とプライベートについてのエピソードを有給や残業の話を絡めて話したり、会社や社員の雰囲気が分かると説得力が増し理解度も深まります。
・選考について
求めている人材像や選考基準をざっくばらんに話すことで、本音で話してくれる企業であると印象付くと共に、入社後のミスマッチを防ぐことにも繋がります。
⑤ まとめは簡潔に
説明会で伝えたかったメインテーマの確認や大事なポイントのおさらい程度に収め、これまでと同じ話の繰り返しにならないよう短く簡潔な結論で締めます。
<話し方編>
聞き手の興味を惹き、理解度を高め、心を掴むためには、話し方にも気を配りましょう。プレゼンの際に意識すべき6つ話し方のコツについて解説します。
① 伝えたいポイントを意識する
ポイントを抑えておかないと、話が思わぬ方向に広がったり時間が長引いたりして、重要な部分がぼやけてしまいプレゼンターの真意が上手く伝わりません。伝えたいポイントは何なのかを意識し、話の着地点や目的を明確に説明を進めましょう。必ず伝えたい内容は事前にメモしておくと、伝え漏れや話題の脱線を防ぐことができます。
② 一番伝えたい事は間を意識する
特に重要なキーワードや事柄を伝える際には、前後一拍おいたり、少しテンポを落としたり、強調するための間を意識して話します。そうすることで、聞き手は「ここが重要なポイントなんだな」と気付くことができ、また、話にメリハリがつきプレゼン内容をより印象付けることができます。
③ 原稿を見過ぎず視線を前方に向ける
プレゼンに集中するあまり手元の原稿やプレゼン画面ばかりを見ていると、聞き手を置き去りにした独りよがりなプレゼンになってしまいます。聞き手一人一人に語りかけるように目線を前方に向けて話すことで、聞き手も自然とプレゼンに耳を傾けてくれるようになります。
④ 分かりやすい言葉を使用する
専門用語やビジネスでよく使われるカタカナ語などの聞きなれない言葉が出てくると、聞き手側はいちいち頭の中で意味を考えたり翻訳したりに気を取られ、肝心のプレゼンに集中できなくなります。例えば
エビデンス→証拠、根拠
ベネフィット→利益、恩恵
など、カタカナ語は日本語に置き換えてより分かりやすい言葉を使うようにしましょう。専門用語に関しては、聞き手がどのような人かによっても変わります。専門的な内容の知識や経験がすでにある人であれば専門用語を用いて説明してもOKですが、学生や未経験者が相手の場合は、その用語に関する解説を入れておくとよりスムーズにプレゼンを進めることができます。
⑤ 大きめの声でゆっくり話す
聞き取りやすいようにゆっくり大きめの声で話すことは、プレゼンの基本です。しかし、人前で注目を浴びる状況では、緊張からつい声が小さく早口になってしまいがちです。早口や小声にならないようその場で意識することも大切ですが、事前に発声練習をしたり、プレゼン練習を録画して口調や声の大きさを確認したり、何かしらの対策をしておくと本番で余裕を持って話すことができます。
⑥ 語尾ははっきり話す
ゆっくり大き目な声で話をしても、語尾が曖昧だと自信がない印象を与えて説得力に欠けますし、肯定か否定かでも印象が大きく変わります。肯定的な言葉で明確に言い切ることが大切です。
NG)「弊社の○○という技術が業界にもたらした影響は、少なくないとも言えるかもしれません。」
OK)「弊社の○○という技術は、業界に大きな影響をもたらしました。」
3.まとめ
企業と求職者のファーストコンタクトの場となる会社説明会ですから、最大限に自社の魅力を伝えて印象に残るプレゼンをしたいところです。聞き手の興味を惹きつける構成と内容がしっかり伝わる話し方を組み合わせ、よりよいプレゼンで求職者の心を掴み選ばれる企業を目指しましょう。
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